趣味

2009年12月14日 (月)

奈良にて

1 3 2 Minolta CLE M-rokkor 40/mm f2.0  / M-rokkor 28/mm f 2.8  Y48  Kodak 400TX  

産経新聞の“写眼”に“モノクロと印画紙の底力”という記事があった。
“SAKURA 桜覧”という写真展についての記事なのだが、「桜を撮るのに、なぜ白黒?、と思っていた」「しかし一見して必然性に納得した」と云うのである。
8×10や16×20を、ガスライト紙に密着焼きした作品に凄さを感じる、それは作者の全てが凝縮されているからにほかない。
“かぶり”と称する黒い布を被り、ピントグラス上の天地が逆さに映った像の隅々までルーペで確認をする。ホルダーをセットし前に回ってシャッターをチャージする。その姿が、レンズに一礼して“お願いします”と云うように見える、と云う記事を見たことがある。それから、引き蓋をとり、レリーズを押す。これだけの作業を瞬時にやってのけるのがプロなのだ。
きょう日の、レンズがくるくる回ってピントを合わせてくれる全自動の“デジカメ”とは訳が違う。
一昨年、親戚の結婚式の集合写真が、なんと普通のデジカメで撮られたのには驚いた。
仕上がった写真も薄っぺらである。
孫の“お宮参り”の記念撮影は、玉砂利の上に引かれた緋毛氈の上で、カメラはリンホフ・テヒニカだった。高齢な女性写真師の、素早い操作に「参った」と思った。10カット以上撮ったと思う、……
で、「作品を15センチの距離で眺めれば伝わるはずだ。印画紙に刻み込まれた“妖気が”。」と新聞の記事は締めくくってある。
作品の鑑賞は、画像対角線の2倍が常識である。15センチの距離は8×10インチの密着焼きだろう事が想像できる。余談になるが、“コンテンポラリー・フォトグラファー”の一人、“リー・フリードランダー”の写真集にある“桜狩り”を思い出した。35ミリ“ライカ”で撮られたモノクロームだが、鯉の泳ぐ池に散った花びらの作品が印象に残る。

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2009年12月12日 (土)

黄昏

0007_2 Minolta CLE M-rokkor 28/mm f2.8  Kodak 400TX  Y48

一昨日の雨の日、伝説の画家モジリアニの生涯を描いた“モンパルナスの灯”を観た。
35歳の生涯は、あまりにも短すぎるし、悲劇の生涯としか言いようがない。
ガス燈の灯るモンパルナスの酒場で、スケッチを売り歩く“モジ”、運に見放された人生ってこんなものかと、あらためて痛感した。
背後に迫る“死神”にも気付かず、滲んだモンパルナスの灯の下で生涯を閉じる。
彼の妻ジャンヌもその2日後、身ごもった9ヶ月の児と共に後を追った……、悲劇としか言いようが無い。
この映画のモジリアニ役を演じた“ジェラル・フィリップ”が同じ35歳で逝ったと言う、因縁としか云いようが無い。……フランス映画のほとんどが“悲劇”で終わるのは何故でしょう?……。

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2009年12月11日 (金)

丸山公園

Image04 Minolta CLE  M-rokkor 28/mm f 2.8  Y48  Kodak 400TX  (丸山公園 京都)

ときおり雲間から陽射しが漏れる一日、円山公園を歩く。
“のぼり旗”といえば、道の両側に立つのぼり旗から鎮守の森に続く参道に並ぶ提灯を思い出す。
氏子神社の祭礼の日、夜になれば火が灯り、各家の軒先にも氏子の名を書いた大きな提灯に火が入る。
大きな蝋燭の火がとても明るく感じられたし、寒い季節の山村で、唯一華やいだ気持ちになれた日であったように思う。歩きながら、ふとそんな郷愁に駆られてしまった。

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2009年11月27日 (金)

Coffee Time

  • Pict0005 Konica Minolta Dimage X60  (山手通り 神戸)

18日の午後、ふらりと神戸へ、三宮西口から路地を抜けて中山手通りへ出た。信号を待ちながら、向かい側にある奇妙な建物が以前から気になっていた。北欧風の建物に似ているように思っていたが、ドイツ北部の建築様式だと云うことが後に分かった。……で、話は前後するのだが、行きつけの喫茶店で知り合った方と雑談をする中で、しばしば神戸が話題に上る。学生時代を過ごされたらしく、当時美味いコーヒーを飲ませてくれた“にしむら”という喫茶店が話題になる。終戦の名残りがある頃だから、質素と倹約から抜け切れない中での“一杯のコーヒー”が、若者の心を寛がせてくれたのだろう。私も同じ体験をした“こまどり”という喫茶店を思い出す。目の前にあるドイツ風の建物、7階か8階ほどの高さだと思うが、隣接する9階建てと肩を並べる。階毎の天井が高いのであろう。一歩踏み入れると、ホールのラウンド・テーブルには外人さんのグループもいたし、そのイメージが格調を感じさす。オリジナルのグラスやカップもいいし、美味いコーヒーだった。その雰囲気と味の良さは、一杯500円を超えて充分に余りある。

 

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2009年11月23日 (月)

雨上がり

0001 Minolta CLE M-rokkor 28/mm f 2.8 Y48  Kodak 400TX (桂川 京都)

数メートル先の釣り人をあざ笑うかのようにジャンプしてみせる魚、得意満面である。“畜生め!!”と云わんばかりの表情で、横目でにらむ釣り人、一段高いところで両者のやり取りを楽しむ私がいます。
で、前の続きですが、喫茶店での二人の会話を最後まで聞けません。診療所が開くと同時にあたふたと出てゆきましたから、……
これからは、私の偏見と想像によるのですが、この旦那は自分で着るものを選んでいるんでしょう。下着はさておき、アウターを“自分で選ぶ主義”が今回の問題の原因なんです。女房に任せればいいものを、……
女房は旦那を格好よく見せたがるものですよ~、それが人情ならぬ、女房の情というものでしょう~、センスの無い女房だと、これも悲劇ですがねえ。
 私の場合は“寸足らず”なもんで、いい悪いより先にサイズが問題なんです。むかしの軍隊は“服に身体を合わせろ”と言ってましたが、無茶ですよ。
一度、靴下で失敗しましたね~。ほとんどが24~26センチのフリーサイズ、履いてみると、踵の部分が、踵を通り越して後ろにぽっこりと膨らむ、家内と相談の上、つま先の余った部分にミシンをかけて余分を切り取ってみた。履いて見た目はいいのだが、靴を履くとつま先がコロコロして履けたものじゃ~ない。
……で、今は登山の専門店で女性用の一番大きい奴を履いている。男女同じ色なのでこれはいける。
……てなことで、標準サイズの人が羨ましい、と思っている私なのです……

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2009年11月18日 (水)

時の思い出

Photo Konica Minolta Dimage X60

古時計
いつの頃のものかわからないが、もの心ついた時から推して70年以上経っていると思う。なんの因果か、大阪くんだりまで付き合ってくれている。私の一生を見続けている唯一の古時計、伴走者のようなものだ。
歌に出てくる“大きな古時計”ほど立派ではないけれど、チクタクと今も時を刻み続けている。
病で熱にうなされているとき、ボ~ン、ボ~ンと時を告げる音が遥か遠くで聞こえると同時に、おぼろげな意識のなかで異次元の世界に吸い込まれて行った。
「汽車に乗り遅れるよ」と母親に促され、この時計を横目に高下駄で駅へ走った。
時計の下に置かれた“踏み台”に上がり“ねじ”を巻く、それも私の役目だったし、うっかり止まっていたりしたら大変なことだ。学校は遅刻するし、何よりも時間が分からない程困ることはない。いつの頃だったか、街中では360度回転すれば時刻が分かるほど時計が氾濫し、腕時計をすることさえ忘れれた。今私の腕には1974年製のゼンマイ式時計が……、そして“古時計”と共に過ごした熱い日々に心を馳せながら、尽きない思い出を語り合っている。

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2009年11月13日 (金)

ジャズ ストリート

Image113041 Image113052 Image113063 Minolta CLE M-rokkor 40/mm f 2.0 ・28/mm f 2.8  Kodak 400TX


“こぼれ陽通り”に面した池の噴水に虹が射している。…めずらしい、…で、撮っていこうと階段を下りたら、ご婦人が携帯で撮影中だ、私も負けじとデジカメで撮っていたら、「虹は神の使者なんです、きっといいことありますよ~」とこのご婦人。「携帯メールで子供に送るんです」と云う。おしゃべりを聞いている内に、返信がきた。さすが文明の利器だと感心した。
…で、神戸に行ったときに立ち寄る喫茶店に、ジャズ演奏のシーンを撮った写真が飾ってある。四つ切サイズでセピア調のトーンがBGMにのって雰囲気を出している。三宮ポートライナー改札口横の店であるが、セルフの店である。…思い出すのが、“ジャズのよろこび”というタイトルの写真で、“マグナム”の写真家だったのは確かだが名前が思い出せない。調べてみたが、数十年前のことなので分からない。ひょっとして“ブルース・ダビッドソン”だったかも、…当時、若くてハンサムだった印象がジャズに結びついた。ネットで調べてみたら、なんと“パリで個展”を開いている。あのハンサム青年が“おじーさん”になっている、肩から斜交いにかけた“ライカ”は当時から使ってきたものだろう“ライカM2”だと思う。ボデーの皮は破れ剥げてダイキャストのボディーが丸見えである。彼の写真人生そのものだと感激した。キャパやブレッソンのいない今の“マグナム”を支えているのはこの人達なのだろうと…

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2009年10月31日 (土)

吊るし柿

2_2 Konica Minolta Dimage X60
(我が家の恒例行事“吊るし柿”作り、この柿を正月の“三方”に盛り、歳をとる)

十三夜(10/30)

十三夜の月、雲にかかるどころか、完全にベールに包まれていた。中秋よりも大気が澄むゆえに美しく見えたのであろう十三夜、十五夜よりも響きがいい。乾ききった現代でこそ大事にしたい伝統ある日本人の心の行事かもしれない。・・・何気なくラジオを聞いていたら、今日のパーソナリティーは離婚にかかわる話が多い・・・。本人もその経験者らしい。勧めているわけでもなかろうが、離婚を肯定的に捉えているようだ。樋口一葉の著“十三夜”の“関”も離婚に悩む、・・・で、曰く、「そこまで決心がついているんだったら、それが良いかも」と云うコメント・・・、ん~と唸ってしまった。様々な訳はあるだろうが、切り抜ける英知が人間にはあると思うのだが?、我がことになるとなかなか・・・。で、先日終わったプロ野球の“ドラフト会議”のようなものがあって、よれよれになった旦那や奥方をトレードにだせば良いかも・・・な~んて。マジでこんな事を言ったら“袋叩き”にあうかも知れないと、びくびくしながら、内心はにんまりと肯定をしているのであります。

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2009年10月30日 (金)

寒い朝

Pict0021 Konica Minolta Dimage X60
(これは“クロ”で“クネ”は耳の先に風きりがあるので見分ける)

イヴの総て
1950年代、アメリカの映画雑誌“silver screen”の表紙がアン・バクスターであったのを記憶している。日本の学校で学ぶため、一時帰国していた友達の“テッド”がくれたものだった。卒業当初は、シカゴからクリスマスのグリーティングカードをもらっていたが、いつの頃からか音信が途絶えた。かのアン・バクスター、ジーンズ姿でバンダナを首に巻き、左手には“鞭”、馬の鞍に手を添えた西部劇のスタイルであったが、“イヴの総て”が制作された頃だと思う。・・・大女優ベティ・デービスを相手に、スターを目指す、したたかな女優を堂々の演技で見せる中堅女優だったのだろう。230円で借りたこのDVD、忘れかけていた記憶が甦る。いまどきのエンタメ映画ではなく、当時は“シリアス”なものが多かった。社会的風潮だったのか・・・。 PS:端役というより、通行人程度の役でマリリン・モンローが出てくるし、脇役で後世に残るセルマ・リッター、・・・かのヒチコックの作品“裏窓”での、グレース・ケリーや報道カメラマン扮するジェームズ・スチュアートとわたりあう素晴らしいおばさんもいる・・・

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2009年10月26日 (月)

いつもの喫茶店

Pict0029 Pict0033 Konica Minolta Dimage X60 (いつもの喫茶店)

7(セブン)

「はじめてでしょうか?」、「あぁ」、「それでは、ご説明させていただきます」と、一枚のシートが目の前に出された。・・・片道3,000歩、15分から20分の距離にあるレンタルビデオ屋さんの受付カウンターでのこと・・・。今朝は二階の広場から“ボンド・ストリート”の前を抜けてきた。診療所の開くのを待つ人、趣味のクラブへ来る人、出勤前のサラリーマン等々、朝の出入りは多い。一杯のコーヒで時間をつぶし、ビデオ屋さんに来たのだ。・・・一通りの説明を受け、最後に「確認のため、免許証をお見せいただいてよろしいでしょうか?」と言いながらも、店内の様子にも気を配っている。若い人は流石、二つ三つの仕事を同時にこなしている。で、200円の会費を納めてカードが出来あがった。狭い通路を縫って探し当てた“セブン”、黒い袋に入れて渡された。
定年を一週間後にひかえた敏腕刑事の後任に、若い刑事が赴任する。“一家言”を持つ二人の対話から物語りは始まる。・・・早速に起こる殺人事件、風船のように腫れ上がった大男がテーブルにもたれて死んでいる。周りに散らかった料理、バケツの中にはゲロした汚物、・・・無理に食わされて殺された殺人事件だと、刑事の推測は展開していく。七つの大罪を基にした変質者の犯行と気付くのは、しばらく経ってであった。どのシーンも残酷そのもので目を覆うばかり・・・
最後の大罪“憤怒”を残して犯人は自首するのだが、これからが圧巻である。・・・物語のシーンは、退廃を象徴する砂漠、砂塵と共に近づく一台の車に緊張感が走る。「客から頼まれて、この場所に届ける荷物を持ってきた」と言う。―その中味は、若い刑事の愛した、しかも妊娠中の“妻の生首”であった―。怒り狂った刑事は犯人を射殺しようとするが、老刑事が必死で止めようとする「ここで撃ったら、お前の負けだ」と・・・、甲斐なく射殺する、・・・ありったけの弾丸を撃ち込んで・・・。―残されていた“憤怒の大罪”を若い刑事自らが犯してしまう―、やりきれない結末であった。
・・・山坊主さん、ありがとう・・・

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