芙蓉
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大阪市北区中崎町、私にとって思い出の町と言っていい。梅田に隣接していながら、50年も前の面影を残す町でもある、が…「ずい分変わったな~」と思わせるところも多い。――阪急電車の改札を抜け、エスカレーターで降りた所を左へ(東)、信号を越えてJR環状線に沿って進む。かつては倉庫であったガード下は今やファッションの店に変貌している。洒落たウインドウのディスプレイも楽しいのだが、“風変わり”な店に出くわした、その名も“バルバラ”、…「バーバラ、いや~ありふれた名前だ、ひょっとしてバーブラと読むのかな~」なんて独り合点していたが間違っていた。――入り口に並べられた洋酒の空ビン、正面にはパネルに張られたB5サイズほどのメニューの写真、その多さに驚きながら眺めていると、店員さん、勿論若い娘さんなのだがメニューの写真をパネルに貼り始めた。どんな会話だったか記憶にないが、「準備はできているので、よろしかったらどうぞ」と言うことだったと思う。おなかが空いているわけでもなく、喉が乾いているわけでもないが、好奇心も手伝って思わず入ってしまった。AM11:00開店のこの店、誰もいない、そのはず、今がジャスト11:00なのだ。晴天の戸外から入ると一瞬暗く感じるのだが、左右と奥行きの深さにある。そんな中で、星屑が降るように天井から“ランプ”が…、ランダムに置かれたテーブルに椅子、腰を下ろせば、燦燦と降り注ぐランプの光の彼方にワインが輝く。私はアルコールに縁が無い方だが見ているだけでも楽しい。カウンターの向こうに吊られたワイングラスから、風鈴にも似た響きが聞こえてきそうである。――塩バターのクレープ+ドリンクと共に、この空間に浸ってみてはどうだろう。――あなたに降り注ぐランプの光が、きっと一日を変えるに違いない。…初めてだったが、暖かいクレープに乗った冷たいクリームは美味かった、そしてコーヒーも……
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先だっての四国行きは疲れた。いまだに後遺症がのこり、今日UPするはずの“西日の刻”を、誤って昨日発表してしまった。…俺も“黄昏始めた”か、なんて思いながら…、見知らぬ親戚の中で“身の置き場”も“目のやり場”もないほど孤立状態の私、尋常な疲れではなかった。「葬儀は疲れますな~」と話しかけてきた人もいた。同じ境遇なのかもしれない。家内の妹の旦那と云う事で、ほとんど面識がないため致し方ないのだが・・・、で、翌日、叔父と叔母を訪ねる。行き先は“ホーム”である、・・・あの気丈な叔父の姿はない、「ふさ子よ~、分る~」と家内…、返事より先に涙が流れた。言葉を忘れているとは思えないが、感情は俊敏である、叔母も同様、住家は跡形もなく、無残であった。……向こうの方に手を振る人がいる、身内の者が訪ねてきてくれたと思い、喜んでいるのだと言う。報道番組で見る光景と現実とのギャップ、重苦しい帰路になった・・・
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